Vol.17こんまりは戦略的にコピーライティングを学んでいた
「ときめく」
この一語で、片づけコンサルタントの近藤麻理恵さん(こんまり)を思い浮かべる人は多いはずです。
彼女はもともと、人材紹介会社で営業をしており、取引先の社長の机を片づけたり、友人にたのまれて部屋を片づけていたそうです。
そんな出来事が今につながっていると語られています。
とはいえ、それだけで現在のポジションに到達するでしょうか。
私は、彼女は徹底した戦略的勉強家だと思っています。

戦略的だと思う根拠のひとつが、コピーライティングを学んでいたことです。
デビュー作が爆発的に売れた背景には、戦略的な学びがありました。
すごいことに、当時小学生だった私の長女からも、こんまりさんの本を買ってほしいと頼まれました。
年齢や属性を超えて刺さったのは「ときめく」という言葉の力が大きかったと思うんです。

なぜ、キャリアをつくる学校にコピーライティング講座があるのか
コピーライティングは、相手の心を動かし、行動を促す技術です。
報告メール、提案資料、お客さまへの声がけなど。
上司や後輩が動かない、お客さまが反応しない。
その原因は、相手ではなく伝え方にあるのかもしれません。
だからこそ、誰にとっても必須のビジネススキルとして扱うべきだと考えています。

「いろいろ勉強してきたんです。」こんまりのメッセージ
「かたづける基準」という表現では人の心は動かなかったでしょう。
「ときめく」というワードは一気に感情を引き寄せ、行動に火を着けました。
近藤麻理恵さんのブログには、こんなことが書かれています。
独立後に開催した初セミナーは定員30名で参加者2人。
そんな私がどうやって仕事を軌道にのせて、出版するまでになったかというと、
これは単純にいろいろ勉強してきたんです。

具体的には起業の基本、サービス設計、ブログの書き方、お金の使い方など、本を読んだり、セミナーに参加して話を聞きに行ったりしたそうです。
穏やかな佇まいの裏側で、目的に沿って学習テーマを選び、言葉を磨き続けた戦略的勉強家だったのです。

なんでも、小さな行動から始まる
キャリアは、ただ待っていても向こうから訪れてはくれません。
私たちがこんまりさんになることはできませんが、近づく努力をすることで、自分なりの新たな道が拓けるかもしれません。
モヤモヤした気持ちがあるのならば、未来の自分のために、学びの行動を起こしませんか。
ちなみに「ときめく」の英語訳は「spark joy」
これも絶妙ですね。
キャリアをつくる学校
野田 恒徳