Vol.11「やってもムダ」と言われた研修で見えたもの
野田です。
私には過去に大変お世話になったメンターがいました。
そのメンターが、ある企業の外部講師として研修を行った話です。
依頼主の社長さんには、業績立て直しを相談されました。
現状に危機感があって、ベテラン社員を対象に研修してほしいと要望があったようです。

研修当日に起こったこと
事前の話で覚悟はしていたものの、当日は会場に入った瞬間から雰囲気がどんより。
講義をスタートしても、
・そもそも話を聞く姿勢ではない人
・質問に答えない人
・ネガティブな意見や文句を言う人
そして最後のアンケートには、こんなコメントが並んでいたそうです。
「やってもムダ」
メンターは「あれじゃこっちのやる気がなくなるよ」と本音を話してくれました。
これは極端な例ですが、これが研修の現実だとも思っています。
社員が内心では「あまり乗り気ではない」と感じながらも、会社からの指示に従って研修に参加している構図。

学ぶ意志のない人への研修は効果なし
この出来事からわかったのは「研修の効果は、受講者の態度で大きく変わる」ということです。
受講者が真剣に取り組まなければ、どんないい話でも行動に結びつきません。
講師の教える意欲もそがれるでしょう。
どれほど優れたプログラムでも、スイッチを入れないかぎり成長の芽は開かないのです。
失礼かもしれませんが、外部講師に依頼されるよりも、まずは社長さんが自らやるべきことがあるような気がしました。

だからキャリアをつくる学校は「自分で決める」
キャリアをつくる学校では「学ぶかどうか」「何を学ぶか」を自分で決めてもらうようにしました。
その理由はいたってシンプル。
自分が「学ぶ」と決めなければ、どんな内容でも意味がないからです。
たとえ将来が不安な世の中で、何か行動を起こすことを応援したいと私が思っても、それは本人には迷惑かもしれない。
先ほどの企業の社員は「やってもムダ」と仕方なく参加していました。
これでは企業も社員も両方が不幸ですね。

主役はあなた
メンターの体験は、私に大切なことを教えてくれました。
学びを価値あるものにするかどうかは、本人の態度次第だということを。
もし、自分を変えたいと思うなら、まずは自分で決めてください。
本当にやる気はあるか?
学んだことを試す気持ちがあるか?
キャリアをつくる学校の扉は、いつでもあなたが開けるのを待っています。