Vol.07「出世したくない」は本音か? キャリアの不安と向き合う
野田です。
社員のみんなと、将来について話してみて感じたことがあります。
「出世したくない」わけではない、ということ。
今回、さまざまな立場や年代のメンバーと話して感じたのは「出世」に対して距離を置いているように見えても、その奥には何か行動しなくてはという意識や焦りがあるということでした。
「このままでいいとは思っていない」
「自分にもできることがあるのでは」
「経営視点を養うビジョンキャンプに参加してみたい」
そういった言葉を聞くことができたのです。
みんな、表立って意欲を語るわけではありません。
でも確かに、自分の将来を考えようとしている空気がありました。

ではなぜ、その気持ちを素直に出せないのか。
その背景には、おそらく自信のなさがあるのだと思います。
また、遠慮や控えめであることが美徳とされてきた教育の問題もあるのかもしれません。
「前に出すぎない」
「目立たないようにする」
「自分からは手を挙げない」
そうした姿勢が無意識に身についているから、出世や成長への意欲を表現することにブレーキがかかってしまうのではないでしょうか。

けれど、話をしてみると本当は、自分なりに変わるきっかけを探していることが伝わってきました。
「やってみたい」
「学んでみたい」
「自分を変えたい」
その気持ちがあるのなら、それは立派なキャリアの出発点です。

キャリアをつくる学校は、そうした内に秘めた意志が芽を出す場所でありたいと考えています。
役職を目指すことだけがキャリアではありません。
未来を他人任せにせず、「こうありたい」と思える姿を、自分の言葉で描けるようになること。
それこそが、キャリアの第一歩だと思うのです。