Vol.16静かに去っていく人が教えてくれること
「ずっと間違ったままメールを送っていたことに、今日初めて気づきました。」
ある講座での受講者の言葉です。
社会人として経験を重ねてきたつもりでも、相手にどう受けとられていたかに気づいて恥ずかしくなったそうです。
これは、まだ良いほうです。
ときにはお客さまに直接指摘されて気づくこともあれば、クレームという形で返ってくることもありますからね。

知らず知らずのうちに恥をかいているかも
いまは上司や先輩も、余計な摩擦やリスクを避けるために指摘しない時代になりました。
結果として、扱いづらいと感じられた人の周りからは、静かに人が離れていきます。
これは、お客さまも同じです。
「こんなことも知らないなんて非常識だな。」
「もう少し配慮したらいいのに。」
私も、そう感じた相手から商品やサービスを買うのはためらいます。
たぶん、正直に伝えることはぜず、そっと離れます。

沈黙のサイン
こうした背景から、これから求められるのは、自分の状態に自ら気づき、修正できる力だと思っています。
誰かが育ててくれる、成長のきっかけを与えてくれる。
そんな前提が崩れつつあります。
相手の反応が鈍い、相談されなくなった、フィードバックが自分だけ少ない気がする。
そんな沈黙こそ、サインだと捉えられなければならないのでしょうね。

一般常識すら自ら身につける姿勢が求められる
ここ数年の時代の変化を考えると、5年後、10年後には何も言われない状況はさらに進むかもしれません。
冒頭の間違ったメールを送り続けていた出来事は、実際には多くの相手が気づいていたはずです。
「一般常識を知らないんだろうな。」
と思っても、誰も指摘してくれる人はいませんでした。
キャリアをつくる学校では、そんな基本的な学びを身につけることができます。
指摘してくれない時代だからこそ、自ら学びの一歩を踏み出しませんか。
それでは、また。
キャリアをつくる学校
野田 恒徳