Vol.13異動・配置転換はチャンス。私の経験が教えてくれたこと。
断熱リフォーム事業を立ち上げたとき、無知だった私は、専門家の方に馬鹿にされたり、メールを無視されたり、正直、悔しくて情けなくて、心が折れそうになりました。
こんにちは。キャリアをつくる学校の野田です。
ひとは新しい仕事となると、不安が先に立つものですよね。
それは私も一緒ですが、じつは最高の学びの機会であり、自己成長のチャンスだと、今は過去の経験から思えるようになりました。

未経験からのスタートがくれた「学びの機会」
今から約9年前、私は全くの未経験から「断熱リフォーム事業」を立ち上げました。
当時の私は、断熱に関する知識はゼロ。
何も知らない状態からのスタートでした。
その時の私の行動は、まさに新しい部署に異動したときのようでした。
わからないことだらけだったので、断熱関連の書籍を貪るように読み、建築関連の大学教授の講義を聴きに行ったり、ときには専門の先生に直接アポイントを取って会いに行ったりもしました。
しかし、何も知らない素人ゆえの苦労もありました。
あからさまに馬鹿にされることもありましたし、「メールを送って」と言われたきり、返信をもらえず無視されたことも一度や二度ではありません。
悔しくて、情けなかったですね。
それでも会社で働くみんなの未来を考えると、足を止めるわけにはいきませんでした。

「違和感」が教えてくれた、社会課題
断熱の勉強を進めるほど、私はこの仕事の持つ大きな社会的意義に気づき始めました。
しかし同時に、ある違和感も覚えるようにもなったんです。
断熱に関する書籍や雑誌に紹介されているのは、ピカピカの豪邸やモデルルームのようなおしゃれな家ばかり。
断熱は、一部のお金持ちがやるものだというイメージがありました。
しかし、本当に断熱が必要なのは、そういう家ばかりではありません。
むしろ、断熱性能が低い古い家に住んでる人たちこそ、冬の寒さによる健康被害に苦しんでいるのです。
断熱業界は専門家同士の視点にかたよりがちで、一般的には敷居の高い印象だと気づいたんです。

どんな経験も「学びの機会」に変える力
振り返ってみると、あの頃の私は、すべてを「学びの機会」と捉えていました。
先生に馬鹿にされたり、無視されたりした経験も、私にとっては断熱を必要とするお客さまに、
「丁寧に、わかりやすく伝えなければならない」
「一方的に知識を押しつけるのではなく、悩みに寄り添う気持ちが大切」
という、かけがえのない学びの機会になっていたのです。

異動・配置転換をチャンスに変える
私のこの経験から、異動や配置転換をチャンスに変える方法が見えてきました。
それは、決して教室で学ぶことだけが学びではなく、新たなチャレンジによって得られる学びが大きいということです。
新しい部署や役割は、未知の知識やスキルを学ぶための「最高の教室」です。
単なる「移動」ではなく、自信の可能性を広げるための「成長の旅」と捉えることができれば、きっとあなたのキャリアはさらに豊かになるのではないでしょうか。
ちなみに、異動や配置転換のチャンスはどうしたら訪れるのかと聞かれたら、
「今いる場所で、周りに認められる人間になる」というのが私の考えです。
きっと、そういう人を会社は放ってはおけないはずです。