Vol.06 中小企業は経営層こそ、一眼カメラを持て。
野田です。
「キャリアをつくる学校で、なんでフォトグラファーの講座があるんですか?」
先日、ある社員からこんな率直な声をもらいました。
「いまの業務に関係ないのに、それを選ぶのはちょっと違うのでは」と。
正直、それを聞いたとき、とても真っ当な意見だと思いました。
自分の業務と関係がある講座を選ぶべきでは?という考えは、会社の人材育成制度をしっかり考えてくれている証拠です。とてもありがたく、嬉しい一言でした。
その上で、私の経験を少しだけ話させてください。

じつは、自社Webサイトの写真は私自身が撮ったものも多く採用されています。
もともとは外部のカメラマンにお願いしていましたが、イメージが違ったり、タイミングが合わなかったり、コストがかさんだり…。
「いっそ自分で撮れた方が早くないか?」という必要に迫られて、一眼カメラの講座に通ったのです。
すると、意外にも楽しくて、今では自分にとってキャリアのひとつになりました。

もちろん、これは単なる趣味ではありません。
これからの時代、会社としての魅力や文化を外に伝える「発信力」は、どんな企業にも不可欠な力です。
とくに中小企業の場合、社員が主役。社長や経営層、広報担当が自ら“撮って、伝える”ことができると、会社の“らしさ”がよりリアルに、よりスピーディに届きます。
情報発信に携わる社員にとっても、「あの写真、欲しいな」と思ったときにすぐに自分で撮れるスキルがあれば、仕事の質もスピードも変わります。
だから私は、「経営層や広報を目指す人には関係がある」スキルだと思っています。

そして何より、あの社員のように、制度の在り方をまじめに考えてくれたことが本当にうれしかった。
この学校は、社員のためにつくりました。
社員が本気で「自分にとって必要か?」と向き合ってくれていることこそ、いちばんの成果だと思っています。